『フォーン・ブース9つのあらすじ』電話BOX内の密室サスペンス

『フォーン・ブース9つのあらすじ』電話BOX内の密室サスペンス
「フォーン・ブース」は2002年にアメリカで制作されたサスペンス映画です。タイトルそのままに舞台となるのはほぼ電話ボックスのみ。狭いボックスの中での主人公スチュー(コリン・ファレル)と謎の男(キーファー・サザーランド)との緊迫感に満ちたやり取りには手に汗握ります。電話ボックスが人質の檻になるというアイデアが秀逸なサスペンスに仕上がっています。

誰もが携帯電話を持っているこの頃ですが、やはり公衆電話を必要としている人たちもいます。そしてニューヨークに残った最後のフォーンブース(電話ボックス)で事件は起こります。映画の中で経過する時間と実際の上映時間がほぼ一致するという緊張感みなぎる作品「フォーン・ブース」。ネタバレありであらすじをご紹介します。



 

『フォーン・ブース9つのあらすじ』
電話BOX内の密室サスペンス

 


その1:主人公


舞台はニューヨーク。主人公のスチュワート・シェパード(コリン・ファレル)、愛称スチューは口八丁で自称一流のパブリシストです。あちこちに電話をかけまくり、傲慢で嘘をつくことを何とも思っていません。2台の携帯を使い分けてマシンガンのようにしゃべりながらアシスタントと街を歩いていました。

 


その2:電話ボックスとピザ屋


8番街のフォーンブースに近づいたスチューはアシスタントと別れてブースに入ります。パメラ・マクファーデン(ケイティ・ホームズ)という新進女優を口説くためでした。ブースに入ると何故かピザの配達人(デル・ヨーント)がやってきます。追い返そうとして押し問答になりピザ屋を激しく罵るスチュー。最終的には10ドル札を投げ渡してやっと追い払います。結婚指輪をはずしてパメラに電話をするスチュー。彼はパメラに独身だと偽っていたのでした。

 


その3:電話がかかってきた


パメラとの電話を終えブースを出ようとした時、公衆電話なのに電話がかかってきます。思わず受話器を取ってしまうスチュー。相手はまったく知らない男でしたが親しげにスチューに話しかけてきます。その謎の男(キーファー・サザーランド)はスチューのプライベートを詳しく知っており自分の言うことに従えと言うのでした。気味悪さに電話を切りますがすぐにまたかかってきます。そしてスチューがパメラについている嘘を暴露した後「受話器を置いたら殺す」と告げ、ブースの側のおもちゃを爆発させます。いつの間にかスチューの胸にはライフルの照準がマークされていました。

 


その4:娼婦たち


少し前からそのあたりでたむろしている娼婦の1人が電話を使いたがっていました。仲間の女もやってきて騒ぎますがライフルで狙われているスチューには電話を切ることはできません。とうとう娼婦たちのボスである男もやってきて大騒ぎになり、金でなんとかしようにも相手の怒りが激しくつかみ合いになります。電話の向こうで謎の男に「その男を殺して欲しいか」と訊かれて思わず「Yes」と答えると、ボスの男は撃ち殺されてしまいます。

 


その5:警察


スチューは片手で携帯を使い救急連絡先911に電話します。「助けて」と言った時、弾丸がスチューの右耳をかすめました。流れる血に泣きそうな顔のスチュー。そうするうちにニューヨーク市警のパトカーが続々と集まってきます。「受話器を置いて降参せよ」と迫られ、警察のライフルがこちらに狙いを定めています。「撃たれるよ」と泣きべそのスチューに謎の男は「大丈夫だ」と言います。周りが大騒ぎの中謎の男だけが冷静でした。

 


その6:混沌


市警のエド・レイミー警部(フォレスト・ウィテカー)も到着しますが状況はひたすらスチューに不利になっています。娼婦たちはボスを撃ったのはスチューでポケットに入っているのは銃だと騒ぎたてます。実際は携帯なのですが出そうとすれば撃たれてしまうでしょう。電話の相手は誰かと警察に訊かれ「精神科医だ」と答えるスチュー、その答えに満足げな謎の男。SWATが到着して狙撃姿勢を取る中マスコミが現れて実況が始まり、スチューはいきなり全国的な有名人になってしまいます。

 


その7:妻と恋人


テレビを見た妻のケリー(ラダ・ミッチェル)からの電話に出ることができないスチュー。ケリーは現場にやってきますが、スチューは謎の男に言われるまま不可解な言動を続けるしかありません。そうこうするうち今度はパメラも現場にやってきます。謎の男はケリーかパメラのどちらかを選べと言います。どちらかを殺すからと。泣きながらスチューはポケットの携帯を操作しケリーの携帯にかけます。それを聞かされたレイミー警部はようやく何が起きているのかを把握します。

 


その8:懺悔と自暴自棄


それまでさんざんスチューを翻弄してきた謎の男はとうとう最後の命令を出します。ブースの天井裏にある銃を取れ、従わなければケリーかパメラを殺す、と。けれど銃を手にすればスチュー自身がSWATに撃たれて終わるでしょう。もうたくさんだとスチューは泣きながら自分は嘘つきで不誠実な人間なんだと告白し、天井の銃を握ってブースから出ます。その途端に銃声が響きスチューは倒れます。ちょうどその時、警察は謎の男の居場所を突き止め部屋に踏み込んでいました。

 


その9:犯人


スチューが撃たれたのは実はゴムの弾でした。妻と抱き合い涙を流すスチュー。一方警察が突撃した部屋では男が1人死んでいました。窓にはライフルがセットされており、死んでいたのはブースにピザを持ってきた男でした。これで事件は終わったと誰もが思っていました。安定剤を打たれてもうろうとしたスチューの元に男が1人近づいてきます。「さよならを言いそこなったのでね」と言って謎の男は去っていきます。

 

「フォーン・ブース」9つのあらすじはいかがでしたか。

公開当時電話ボックスを密室にしたアイデアに対する賛辞とともに、不可解なラストについては賛否両論でした。けれど自分がそうしたかったからというだけで何の関係もない人の命を奪う事件が多発している現代を思うと、この映画はとてもリアルな作品だと言えます。「フォーン・ブース」は脚本・演出・演技のすべてが揃った一級のサスペンス映画です。どうぞ手に汗握ってお楽しみください。

 

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まとめ

『フォーン・ブース9つのあらすじ』
電話BOX内の密室サスペンス

その1:主人公
その2:電話ボックスとピザ屋
その3:電話がかかってきた
その4:娼婦たち
その5:警察
その6:混沌
その7:妻と愛人
その8:懺悔と自暴自棄
その9:犯人