イギリスの作家J・K・ローリングによる『ハリーポッター』シリーズは、子どもだけではなく大人からも愛され、世界中でベストセラーになった児童文学です。その中でも『ハリーポッターと炎のゴブレット』は、シリーズの中でストーリーが大きく動いた巻です。そしてそこを語る上で欠かせない人物の一人にハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)の恋敵であり三大魔法学校対抗試合のライバルであるセドリック・ディゴリー(ロバート・パティンソン)がいます。今回はそんな彼について紹介したいと思います。
セドリック、
ハリーポッター原作で分かる9つの素顔
1.心優しく勤勉で真っ直ぐな者が集う寮ハッフルパフ
セドリックはハッフルパフ寮の生徒です。彼の本格的な登場は『ハリーポッターと炎のゴブレット』なのですが、実はそれ以前に名前は何度か出ており、ハリーとも『ハリーポッターとアズガバンの囚人』にて会話をしています。3巻でハリーはハッフルパフとのクィディッチ戦でニンバス2000を失うのですが、最後にファイアボルトを手に入れます。その際にセドリックはファイアボルトを手にしたことへの祝福の言葉を述べています。箒を失ったハリーのことをずっと気にかけていたのです。セドリックはハッフルパフに相応しい優しき心を持っていると言えます。
2.父親の誇り
父親であるエイモス・ディゴリーは、魔法省魔法生物規制管理部に勤務するエリートであり、優秀で勤勉な息子セドリックは誇りでした。そのせいもあってか、ヴォルデモートを倒したハリーに対して対抗心をむき出しにしており、ハッフルパフがクィディッチで勝利したとき、「ハリーポッターに勝ったんだ!」と喜びを露わにするシーンも。当の本人はハリーに対して全く対抗心もなく好意的に思っているのですが、父親にとっては何にも代えがたい自慢の息子なのです。
3.ハンサムな青年
セドリックの外見に関しては灰色の瞳に背が高く、ハンサムであるとされています。「ハムサム」と公式で表現されている人物は『ハリーポッター』シリーズを通しても数人しかおらず、その点からも彼がいかにハンサムであるかうかがえると思います。また、性格も温和であり思慮深いため、落ち着いた青年と言えます。あまりにも落ち着いていて寡黙なため、フレッド・ウィーズリーからは「二つの言葉をつなげる頭もない」と評価されることも。
4.ちょっと余裕な年上
セドリックはハリーたちより2つ年上の先輩で、ハッフルパフ寮の監督生を務めるほど先生方からの信頼も厚い人物です。また、クリスマス・ダンスパーティーではハリーの初恋の相手であるチョウ・チャンをパートナーにしたがためにハリーから嫉妬されるのですが、彼はハリーに対して敵意を向けたりせずとても好意的でした。年上の余裕さを感じさせます。
5.クィディッチのシーカー兼キャプテン
勤勉なセドリックは頭脳だけではなく、クィディッチでもシーカーを務めるほどの身体能力を持っています。また、キャプテンも同時に務めており、チームからの信頼も厚いことがわかります。彼は5年生の頃からシーカーとキャプテンを兼任していて、オリバー・ウッドはセドリックがキャプテンになってから強力なチーム編成があり、油断は禁物と警戒していました。事実、試合中に吸血鬼が現れるアクシデントがあったとはいえ、セドリックがスニッチを捕まえてハッフルパフは勝利しているのです。シーカーとしてもキャプテンとしても非常に有能だと言えます。
6.フェアな姿勢
前述したクィディッチの試合について、ハリーが吸血鬼のせいで箒から落ちてしまったということをのちに知ったセドリックは試合のやり直しを希望します。4巻においても、三大魔法学校対抗試合の「第1の課題」の内容をハリーに教えてもらったお返しに金の卵の謎を解くヒントを教えるのです。また、最後の課題に挑んだハリーとセドリックは優勝杯の前で顔を合わせます。先に着いたのはセドリックでした。彼は優勝杯の手にしたい気持ちが強かったと思います。しかし、迷路でハリーに救ってもらえたからこそ子到着できた、だからハリーこそ優勝杯を手にすべきだと告げます。どこまでもフェアだからこそ周りの人の彼への信頼は厚いのかもしれません。
7.優秀で果敢な生徒
優勝杯のどちらが手にするか悩んだ末、ハリーは二人で取ることを提案します。そして二人で優勝杯をつかむと、そこに移動キーが仕掛けられており、二人はリトル・ハングルトンの教会墓地に送られます。そして、そこでピーター・ペティグリューによって殺されてしまいます。ヴォルデモートはハリーだけが優勝杯に触るよう、セドリックにはいくつかの障害を設けていました。しかしヴァルデモートが想像していた以上にセドリックは優秀であり、また怯むこともせず、ハリーより先に優勝杯のもとへ到着したのでした。優秀ゆえに命を落とすこととなったのです。
8.心優しき息子
復活したヴォルデモートとハリーは決闘の際、不思議なことが起こります。それは二人の杖が兄弟杖であり「直接呪文」が起こりました。そしてヴォルデモートの杖先からハリーの両親、そしてセドリックが現れます。彼はハリーがホグワーツに戻れるよう助け、その際に自分の遺体を両親に渡してほしいと告げます。死してさえ両親を思いやる優しい息子だったのです。
9.セストラルへの鍵
セドリックが亡くなった1年後、5年生になったハリーは新年度でホグワーツに戻ってきます。そこでハリーは2年生以上を運ぶ馬車が「馬なし馬車」から「馬あり馬車」になったことに気付きます。この馬はセストラルと魔法動物であり、死を見た者しか見ることが出来ない不思議な生き物だったのです。セストラルを見えるようになったのはセドリックの死がきっかけになったのでした。
如何でしょうか。
4巻でセドリック・ディゴリーはストーリーを展開する上で欠かせない人物です。ハリーが辛いとき励ましたりはしませんが、三大魔法学校対抗試合の参加者としてフェアに戦った彼は、ハリーにとって支えだったと思います。ここまで読んで優しく真面目なセドリックに心奪われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事を読んでセドリックファンが増えていただければ幸いです。
まとめ
セドリック、
ハリーポッター原作で分かる9つの素顔
1.心優しく勤勉で真っ直ぐな者が集う寮ハッフルパフ
2.父親の誇り
3.ハンサムな青年
4.ちょっと余裕な年上
5.クィディッチのシーカー兼キャプテン
6.フェアな姿勢
7.優秀で果敢な生徒
8.心優しき息子
9.セストラルへの鍵