幸せのちから、【実在】クリス・ガードナー氏にまつわる9つの秘話

幸せのちから、【実在】クリス・ガードナー氏にまつわる9つの秘話
映画『幸せのちから』の真の主人公で、アメリカン・ドリームを体現したクリス・ガードナーとはどんな人物なのでしょうか?クリスの自叙伝『幸福の追求(邦題「幸せのちから」)』から、映画では描かれなかった真実を明かします。



 

幸せのちから、
【実在】クリス・ガードナー氏にまつわる9つの秘話

 


その1:クリスの生い立ち(実父・継父のこと)


クリスは実父について全く知らずに育った。継父フレディーはアルコール依存症で、家族に対して昼夜問わず暴力を振るっていた。クリスの家族は常に継父フレディーに怯えながら生活していた。クリスが継父の暴力から逃れたのは、彼が海軍に入る17歳の時だった。実父とは27歳の時、息子クリストファーとともに再会している。クリスがどんなに生活が苦しくても息子を手放さなかったのは、この父なき暗い幼少時代が背景にある。

 


その2:母のDV夫殺人未遂事件


日常的に継父フレディーから暴力を受けていたクリスと母は、いつかこの男を殺してやろうと考えるほど憎んでいた。ある晩、母が後頭部を角材で強打され、血まみれで病院に運ばれるという事件が起き、病院から戻った母は、フレディーが泥酔して寝ている家ごと火を放った。しかし不幸にもこの殺人は失敗に終り、母は刑務所に送られてしまった。

 


その3:息子クリストファーは、浮気でできた子だった!


映画でクリスと同居していたリンダという女性は、じつは浮気相手だったのだ。クリスは既婚者で、しかしいわゆる「箱入り娘」的な妻に欲求不満を覚え、性的刺激を求めて浮気を繰り返していた。そんな時に歯学生のジャッキーと出会い、二人はセックス漬けの毎日を送った。そして二人が出会ってからわずか19日でジャッキーは妊娠。クリストファーを授かったのだ。

 


その4:結婚、不倫、離婚


クリスはジャッキーの妊娠を知り、妻の元を去った。しかし正式な離婚が成立するまでは9年かかった。ジャッキーとは映画と同じようにいったん別れたが、その後クリスの成功を知ってか、復縁を望んだジャッキーとの間には、娘ジャシンサも誕生したが、結局クリスはジャッキーとの復縁を拒んだ。二人の子どもは最終的にはクリスが引き取り、現在もクリスの会社で働いている。

 


その5:じつは裁判沙汰になっていた二人の別れ


浮気相手ジャッキーは映画のリンダより気性の激しい性格だったようだ。ジャッキーは別れ際、クリスから暴力を振るわれたと警察を呼んだため、クリスはジャッキーと息子がどこへ行ったのかも知らされず、4ヶ月も息子と離ればなれになった。しかしその間ジャッキーはクリスに何度も電話し、無言の非難を浴びせた。受話器の向こうからは息子クリストファーの泣き叫ぶ声だけ聞こえ、クリスは身を刻まれる思いだったという。

 


その6:フェリーニの男には、就職斡旋までしてもらっていた


映画でも登場する赤いフェリーニの男には、後日談があった。クリスは彼に駐車場を譲る代わりに、数週間後に彼と会い、業界について詳しく教わったばかりか、いくつかの証券会社の支店長を紹介してもらっていたのだ。ちゃっかりもののクリスの人柄がわかるエピソードだ。

 


その7:逮捕、面接、別れ、ホームレスは同時に起きていた。


事実は小説より奇なり、いや、事実は映画より奇なり、だ。クリスはジャッキーへの家庭内暴力の容疑と多額の駐車違反金の未払いによって10日間の禁固刑に処された。ようやく出所したクリスが家に戻ると、そこは既に引き払われ、もぬけの殻だった。クリスは身につけていたもの以外の一切を失い、翌朝そのままの格好で証券会社の面接を受けたのだった。

 


その8:映画では描かれなかった不幸


じつはクリスは、あの奇妙な面接を受ける前に、すでに決まっていた就職先があったのだ。しかし彼が初出社しても、誰も彼の就職のことは聞いていないという。どうしたものかと調べてもらうと、なんとクリスの就職を決めた人物が解雇されていたのだ。そして彼の就職も白紙に。なんという不幸!しかしそんな不幸にもめげずに挑戦し続け、大きな夢を勝ち得た彼はやはり人並みはずれたタフガイだ。現在の就職難に苦しむ日本の若者が彼の姿をみれば、きっと勇気づけられるだろう。

 


その9:実際のホームレス生活はもっと過酷だった。


映画では研修期間の6ヶ月ホームレス生活を送っていたが、実際は1年近くもホームレス状態だった。そして息子クリストファーは5歳ではなく19ヶ月(1歳半)で、まだおむつの取れない赤ん坊だった。クリスは安物のベビーカーを操りながら、両わきに大きなカバンと荷物をかかえてホームレス・シングルファザーを何とかやり遂げて、大きな成功を得たのだ。

 

映画では描ききれなかったクリス・ガードナーの半生、いかがでしたでしょうか?彼に興味がわいたら、ぜひ原作本の「幸せのちから」を手に取ってみてください。また本人が見たいという方は、映画「幸せのちから」のラストシーンで、ウィル・スミス親子とすれ違う背の高い大柄の黒人男性がクリス・ガードナー本人なのでチェックしてみて!

 

まとめ

幸せのちから、
【実在】クリス・ガードナー氏にまつわる9つの秘話

その1:クリスの生い立ち(実父・継父のこと)
その2:母のDV夫殺人未遂事件
その3:息子クリストファーは、浮気でできた子だった!
その4:結婚、不倫、離婚
その5:じつは裁判沙汰になっていた二人の別れ
その6:フェリーニの男には、就職斡旋までしてもらっていた
その7:逮捕、面接、別れ、ホームレスは同時に起きていた。
その8:映画では描かれなかった不幸
その9:実際のホームレス生活はもっと過酷だった。