『パニック・ルーム』映画俳優たちの知られざる9つの裏話

『パニック・ルーム』映画俳優たちの知られざる9つの裏話
『パニック・ルーム』は、2002年に公開された米国映画。監督デビッド・フィンチャーと女優ジョディー・フォスターが初めて手を組んで挑んだ、待望のサスペンス作品です。侵入不可能な避難用小部屋パニックルームを舞台に、侵入者たちに挑む母と娘の奮闘がスリリングに展開されていきます。その手に汗握るストーリーを演じた俳優たちの裏話をご紹介します。



 

『パニック・ルーム』
映画俳優たちの知られざる9つの裏話

 


1.主演女優をめぐる物語


物語の主演となる母親役は、当初ニコール・キッドマンでした。ところが「ムーラン・ルージュ」(01年公開)の出演中に痛めたひざの怪我が、撮影まもなく悪化しはじめます。一端は撮影も中断して治るのを待つものの、止む無く降板することとなりました。そこで母親役を引き継いだのがジョディー・フォスターだったのです。私生活でも一児の母親であるジョディー・フォスターは、見事に大役を演じ切ります!

 


2.待望の主演


この映画の出演依頼より先に、ジョディー・フォスターにはカンヌ映画祭の審査委員長がオファーされていました。しかし、フィンチャー監督の「セブン」(95年公開)を見て以来、一緒に仕事をしたいと思ってきたジョディー・フォスターは、審査委員長を急遽辞退することを決断します。そうして「羊たちの沈黙」(91年公開)以来、フアン待望のサスペンス映画の主演となるのです。

 


3.クリステン・スチュワートに舞い込んだ幸運


主演がニコール・キッドマンからジョディ・フォスターに交代したことから、もう一人変更された役者がいるのです。それが、娘役のクリステン・スチュワートです。娘役に当初キャスティングされていたのは、ヘイデン・パネッティーアでした。まだ新人で子供だったクリステン・スチュワートにとっては大抜擢です。起用を要望したフィンチャー監督の期待に応え、見事この作品を熱演した評価は高まり、ハリウッドの注目を集めるようになるのです。

 


4.ジョディー・フォスターの熱演の裏に隠された真実


満を期して撮影が再開された後、今度はジョディー・フォスターが第二子を身籠っていることが判明します。妊娠中にも関わらず、緊迫感あふれる演技やクライマックスではアクションシーンまで演じるジョディー・フォスター。見ている方まで引き込まれる演技は、妊娠していることなど気がつかないほどですが、撮影中に変わっていく体型に困ったとも語られています。

 


5.撮影を急がなければいけなくなった意外な理由


妊娠中のジョディー・フォスターの変わっていく体型は、ある程度想定できるものでした。もう1つ予想以上に変わっていったのが、子役クリステン・スチュワートの成長ぶりでした。成長期のクリステン・スチュワートは、どんどん背が伸び、撮影中に5㎝は背が高く成長したそうです。成長期の子供の背を縮ませることなど出来るはずがなく、クリステン・スチュワートのシーンを急いで撮影したと、フィンチャー監督はインタビューで語っています。あなたは気がつきましたか?

 


6.107回の撮り直しシーン


大量のテイクを撮ることでも有名なフィンチャー監督。一番たくさん撮り直したのは、ジョディー・フォスターが演じるクライマックス。ジョディー・フォスターが走ってきて、侵入者たちに床に叩き付けられるシーンでは、107回も撮り直したそうです。もちろん妊娠中のジョディーフォスターですから、彼女のスタントとのダブルでの撮影です。でも、どこからがスタント俳優の演技シーンなのか解るでしょうか・・・?

 


7.声で登場していたニコール・キッドマン


主演交代したニコール・キッドマンですが、電話の声で登場しています。それは、ジョディー・フォスター演じるメグの元夫の若い恋人役としてです。思いがけないサプライズ出演となったようです。

 


8.もう1つの結末があった!?


フォレスト・ウィテカーが演じるのは、パニックルームの設計者であり、遺産を盗みに入る侵入者でもあるバーナム。クライマックスでは、メグの味方とも思える心理変化を見事に演じます。作品の後半は彼が主役かと思うほど重要な出演シーンが多いです。このバーナムが、捕まらずに逃げきれるハッピーエンドな結末に、撮り直して欲しいと言われた裏話もあります。もちろん、フィンチャー監督が断固拒否して今の映画が出来上がります。本当はフォレスト・ウィテカーは、違う結末を演じていたのかもしれませんね。

 


9.タイトルバッグと俳優たち


オープニングも話題になったパニックルーム。マンハッタンをカメラがダイナミックに移動し、ビルボードに似せてビルの窓にクレジットを映し出します。その映し出す建物と、映し出されるクレジットにも、意味が込められているようです。例えば、ジョン・レノンが悲劇にあった有名なアパートメント・ダコタハウス。そこに意図的に映画タイトルを映し出してストーリーは始まります。タイトルバッグのアパートや建物に映し出される出演者の名前と関連性は、ニューヨークに住む人々の間でも話題になったそうです。

 

俳優たちの知られざる裏話、いかがでしたでしょうか。

ニコール・キッドマンは声だけの登場となってしまいましたが、妊娠しているとは思えないジョディー・フォスターの迫真にせまる演技は、練習時間が全くなかった代役とは思えないほどです。ぜひ、裏話をふまえて「パニックルーム」の俳優たちの熱演をお楽しみください。

 

まとめ


『パニック・ルーム』
映画俳優たちの知られざる9つの裏話

1.主演女優をめぐる物語
2.待望の主演
3.クリステン・スチュワートに舞い込んだ幸運
4.ジョディー・フォスターの熱演の裏に隠された真実
5.撮影を急がなければいけなくなった意外な理由
6.107回の撮り直しシーン
7.声で登場していたニコール・キッドマン
8.もう1つの結末があった!?
9.タイトルバッグと俳優たち