『フリーダム・ライターズ』俳優たちの素顔に迫る!9つの裏話

『フリーダム・ライターズ』俳優たちの素顔に迫る!9つの裏話
『フリーダム・ライターズ』は、2007年公開のアメリカ映画。ロサンゼルス郊外にあるウィルソン高校に実在した、高校教師エリン・グルーウェルと、生徒たちとの日記を通した交流が綴られた”The Freedom Writers Diary”を原作に映画化した感動の実話です。

アカデミー賞受賞女優のヒラリー・スワンクが、主演と製作総指揮を熟したことでも注目されました。そのヒラリー・スワンクはじめ、熱演する俳優たちの素顔を、アメリカ社会に衝撃と影響をあたえた作品の裏話とともに、ご紹介しますので、ご参考にしてみください。



 

『フリーダム・ライターズ』
俳優たちの素顔に迫る!9つの裏話

 


1.アカデミー受賞女優ヒラリー・スワンク


幼い頃はトレーラーハウスの中で暮らしていたこともあると、自身も辛い過去をもつヒラリー・スワンク。最初のアカデミー賞『ボーイズ・ドント・クライ』(1999年製作)受賞のスピーチで、その生い立ちを話して以来、不幸だった子供時代を一切秘密にしないで公表しています。そんな彼女は、エリン・グルーウェルの人間性に強く共感したそう。「とにかくエリンに会いたかった。そして、彼女の物語がどれほど重要で素晴らしいかを伝えたかった」と、誠意をこめて想いを綴った手紙を、エリンを演じるにあたり、本人へと実際に送ったそうです。

 


2.製作と主演に賭ける想い


脚本を読んだ途端、この役に惚れ込んだヒラリー・スワンクは、すぐに製作総指揮も買ってでたそうです。「これが現実に起きた”実話”というのが何より素晴らしいと思った。私ったら、実話が大好きなの。最初のアカデミー賞をもたらしてくれた『ボーイズ・ドント・クライ』もそうだけれど……実話おたくと言っても過言ではないわ。とにかくこの話に恋してしまい、ぜひとも映画化に関わりたいと思ったの」と、主演だけではなく、製作との2役を兼ねた喜びと強い想いをインタビューで語っています。

 


3.パトリック・デンプシーの素顔


映画では、生徒たちへの教育に没頭する妻エリンから離れていく、夫役のパトリック・デンプシーですが、役者としての顔の裏、私生活では、レーサーとしての活動に没頭しています。自らの名前を付けた「デンプシー・レーシング」のチームでは、オーナーとしてもレーサーとしても数々のカーレースに参戦しています。2013年1月には、自らの代表作である『グレイズ・アナトミー』の舞台であるシアトルの雇用を守るために、破産したタリーズコーヒーの47店舗をスターバックスなどと競り合った末、920万ドルで買収したことでも話題を集めました。

 


4.海兵隊員だったスコット・グレン


エリンの父親役を演じた、個性派俳優のスコット・グレン。病弱だった幼少期には、寝たきりで1年間を過ごしたこともあるとか。医者からも、一生足を引きずるようになると言われ、必死でトレーニングして、克服したそうです。そんな苦境の中で育ったものの、大学を卒業してから3年の間は、なんと海兵隊に所属していたそう。除隊後に新聞社の記者をしながら作家を目指し、戯曲執筆の参考にと演技の指導を受ける内に舞台に立つようになるのですが、意外な経歴が個性派俳優へと導くことになったのですね。

 


5.英国の名女優イメルダ・スタウントン


エリンと対立する、教科主任を演じるイメルダ・スタウントン。大英帝国勲章を受章する英国の名女優です。主役のエリンを演じる、ヒラリー・スワンクとは、『ヴェラ・ドレイク』(2005年製作)で主役を演じ、ヒラリー・スワンクとオスカーを競いあった仲だそうです。

 


6.生徒たちを演じる現役学生たち


生徒役の多くは、オーディションで選ばれた現役学生たち。彼らが演じていることで、リアリティは増しているとも批評されています。その1人、生徒マーカス役を演じたジェイソン・フィンは、高校をドロップアウトして、役と同じようにストリートで暮らしていた経験を持つそう。しかし、その虚しさに気付き、ビデオ製作学校に通い始め、学生映画を作っているときに、教師からオーディションを受けるよう薦められたのだそうです。「映画製作と演技という新しい世界を見つけて、内面から変化することができた。ドラッグを売ったり、路上暮らしをしなくても、生きていける自信が持てた」と語っています。

 


7.リアルな感情が創り上げた名シーン


実際のエリン・グルーウェルと生徒たちが経験していったことを、俳優たちが演じて行く過程で、同じように経験していく心情も、スクリーンの所々に垣間見られます。例えばホロコースト博物館での撮影を、ウエストロサンゼルスに実在する“トレランス博物館”で行た時、俳優の一人が本当に深く落ち込んでしまったり、他の俳優たちも、カメラが止まっているにも関わらず、涙は止まらず、慌てて撮影し続けたこともあったそうです。実際にアウシュビッツの生還者の話を聞いて、ショックを受けた反応は、想定していたシナリオ以上のもので、リアル感あるシーンは、映画の中でそのまま使われたそうです。

 


8.その後の生徒たち


実在した203教室の150人の生徒たちは、エリンに教えられながら、驚くことに、全員が大学に進学することができました。その大半が、身内で初めての大学進学者たちだったそうです。その後、大学院にも多数進学し、高校教師をはじめ、教育に従事している仕事に多数が就いているそうです。そして高校教師を退いたエリンは、その教育哲学をさらに広めるべく、203教室の卒業生と共にフリーダム・ライターズ基金を設立し、基金で教育改革を推進しようと幅広い活動を行っているそうです。

 


9. エンディングの出演者たち


映画のラストエンディングには、キング牧師のスピーチが使われている音楽にのせて、実在したウィルソン高校の生徒たちと先生が紹介されます。その写真それぞれが、この物語は事実だったのだと再確認させてくれるほど、リアルで、思わぬ本物の出演者たちに、感銘をうけるほど。ぜひ、エンディングの写真と映画のシーンを重ねてご覧になってみてくださいね。

 

如何でしたでしょうか。

『フリーダム・ライターズ』俳優たちの素顔に迫る!9つの裏話をご紹介しました。熱血教師を演じるヒラリー・スワンクの共感した想いや、生徒たちとのその後の実話など、この映画が社会に及ぼした希望ある影響は語りきれないほどあります。エリン・グルーウェルが最後にまとめた日記”The Freedom Writers Diary”は1999年に出版され、日本語訳もされています。ヒラリー・スワンクの迫真の演技と、その一冊のノートが起こした実話に基づく奇跡の物語。ご紹介しました裏話を参考にしながら、機会があったらぜひご覧になってみてください。

 

☆おすすめ映画☆
・ミリオンダラー・ベイビー
・ボーイズ・ドント・クライ
・トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
・バレンタインデー
・ボーン・レガシー

 

まとめ


『フリーダム・ライターズ』俳優たちの素顔に迫る!9つの裏話

1.アカデミー受賞女優ヒラリー・スワンク
2.製作と主演に賭ける想い
3.パトリック・デンプシーの素顔
4.海兵隊員だったスコット・グレン
5.英国の名女優イメルダ・スタウントン
6.生徒たちを演じる現役学生たち
7.リアルな感情が創り上げた名シーン
8.黒人生徒の逮捕
9.最後のプロジェクト