『グレムリン』パペットと俳優が織りなす9つのウラ話

『グレムリン』パペットと俳優が織りなす9つのウラ話
1984年に公開され、たちまち世界中で人気となった『グレムリン』。クリスマスに主人公ビリーに贈られた珍しく可愛いペットのモグワイがおりなす騒動の数々をブラックかつユーモラスに描いたこの映画には、名だたる俳優陣や声優、監督によって作られています。今回は、そんな彼らについて紹介したいと思います。



 

『グレムリン』
パペットと俳優が織りなす9つのウラ話

 


1.人気女優を捨てて


ビリーの恋人役ケイト・ベリンジャーを演じたフィービー・ケイツ。父と叔父に映画監督を持つため、映画業界に進んだのは当然のことかもしれませんね。1980年代には、アメリカで一番高額ギャラを手に入れた子どもモデルであったブルック・シールズと人気を二分するほど世界中で活躍するアイドル女優となりました。また、1982年に出演した『パラダイス』「初体験/リッジモント・ハイ」によって人気を不動のものとしました。そんな彼女ですが、現在は女優業から遠ざかり、専業主婦として子育てに力を注いでいます。子どもを育てるために人気を捨てることを厭わない姿勢がとても格好いいですね。

 


2.老婆役が適任


『グレムリン』において、ポリー・ホリデイは意地悪婆さんのディーグル夫人役を演じていました。『ミセス・ダウト』でも気難しい隣人の老夫人役を見事に演じるなど、近年においては老婆役で知られています。昔から演技力は高く、ゴールデン・グローブ賞を2回受賞しており(ノミネートは4回)、他にも、トニー賞、エミー賞にノミネートされた経歴があります。

 


3.復活する俳優


作中ではビリーの友人として登場し、モグワイに水をかけて増殖させてしまったビート。そんな彼を演じたのがコリー・フェルドマンです。『グレムリン』や『グーニーズ』で注目され、その後テレビや映画に多数出演していましたが、大人になってからは出演数も少なくなりました。しかし、2000年代に入ってからは徐々に出演を増やしキャリアを立て直しています。

 


4.アーティストから俳優へ


グレムリンを所有していた骨董屋の主人役を演じたケイ・ルーク。生まれは中国ですが、その後少しして一家はアメリカに渡ったためルーク自身はアメリカで育っています。始めから俳優というわけではなく、当初はアーティストとしてハリウッドで活動し、映画の美術担当になったこともあります。1934年に『彩られし女性』で役者デビュー。その後はアジア系俳優として数々のテレビや映画に出演してキャリアを重ねていきました。ときどき日本人役も演じていたとか。

 


5.鳴き声のスペシャリスト


『グレムリン』において欠かせないキャラのひとりと言えば、ストライプです。そんな彼の声を担当したのがフランク。ウェルカーです。声優を本業として、動物や怪物の鳴き声を演じることが多く、『Voice Acting God(声優神)』の愛称で知られています。『トムとジェリー』でトム、ジェリー役やディズニー映画の動物たちなど、有名な作品に多数出演しています。

 


6.たくさんのグレムリンは6人で担当


鳴き声も特徴的なグレムリンですが、実6人の声優によって作中に出ているたくさんのグレムリンは表現されていたのです。フレッド・ニューマン、マーク・ドドソン、マイケル・ウィンスロー・ボブ・バーガー、マイケル・シーハンと俳優、声優として名高い人々の名が連なっています。

 


7.誰もが知っているこの声


グレムリンの声を演じたひとり、ピーター・カレン。彼はカナダ出身で、『トランスフォーマー』シリーズのオプティマス・プライム役や『くまのプーさん』のイーヨー役、『プレデター』のプレデター役を代表作としている声優です。多くの方がカレンの声を聞いたことがあると思います。兄が元・海兵隊員であり、『トランスフォーマー』のオプティマスの演技は兄をモデルにしたものだと言われています。あのキビッとした演技も納得です。

 


8.自身もホラーやSFのマニア


『グレムリン』の監督、ジョー・ダンテ。古典的なホラー映画、SF映画、カートゥーン(一コマ漫画やユーモラスな傾向がある子ども向けアニメーション作品)を愛しており、マニアとして知られています。そのため、自分が撮影する作品にもそれらのパロディが登場することもしばしば。1981年に狼男をモチーフにした『ハウリング』で一躍注目されるようになりました。変身シーンは話題となり、これもマニアなダンテのこだわりを見ることが出来ます。

 


9.撮影セットが同じ?


『グレムリン』のオープニングで雪に覆われた街が映るのですが、なかには何だか見覚えがある街だと思った方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と同じなのです。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は翌年に公開されるのですが、撮影時期が同じだったことと、配給元は違うとはいえ製作総指揮がどちらもスティーヴン・スピルバーグだったため、起こったかもしれませんね。

 

如何でしたでしょうか。

『グレムリン』では俳優だけではなく、グレムリンを演じる声優も重要な役を担っていました。俳優と声優それぞれの高い演技力によって、人間とグレムリンの世界がうまく表現されていたことがわかります。また、監督による他作品のパロディもいくつかありますので、探してみてはいかがでしょうか。この記事を見て、一度目とは違った楽しみ方をしていただければ幸いです。

 

☆おすすめ映画☆
・初体験/リッジモント・ハイ
・フィービー・ケイツの 私の彼は問題児
・ミセス・ダウト
・グーニーズ
・彩られし女性

 

まとめ

『グレムリン』
パペットと俳優が織りなす9つのウラ話

1.人気女優を捨てて
2.老婆役が適任
3. 復活する俳優
4. 鳴き声のスペシャリスト
5. たくさんのグレムリンは6人で担当
6. 誰もが知っているこの声
7. 誰もが知っているこの声
8. 自身もホラーやSFのマニア
9. 撮影セットが同じ?