「タイタンズを忘れない」は2000年に公開され話題となった実話をもとに作られたスポーツヒューマンドラマです。アメリカ合衆国で制作されたこの映画は、1971年にアメリカ国内であった人種による差別を描いた意欲的な作品で、白人学校と黒人学校が統合され、白人黒人混合のアメリカンフットボールチームが高校に生まれたことから始まりました。
「タイタンズを忘れない」では、当時からある白人黒人お互いの差別意識をうまく描いており、歴史的に重要な作品であることに間違いはないでしょう。また、そこから選手や関係者らが徐々に成長し、お互いの理解を深めていく様は、見ているこちらも大きな感動を覚えることでしょう。そこで今回は、この「タイタンズを忘れない」の9つのあらすじをご紹介していきたいと思います。以下、ネタバレも含みますが、ぜひ参考にしてみてください。
※以下ネタバレ含む
※文中に人権問題についてふれる表現が出てきます。
『タイタンズを忘れない』
友情が人種差別に勝つ!9つのあらすじ
その1:アメリカ国内の公民権運動
1971年、強く人種差別の根づいていたアメリカ国内では、公民権運動が激化していました。そのためヴァージニア州アレクサンドリアという保守的な小さな町にも変化の波が押し寄せてきます。白人学校と黒人学校が統合され、「T・C・ウィリアムズ」と呼ばれる高校が開校し、その学内で「タイタンズ」というフットボールチームが結成されることとなるのです。
その2:黒人のヘッドコーチ
統合に反対する住民達のデモが次々と起こっている中、「タイタンズ」にコーチとしてやってきたのが、数々の栄光に輝く黒人コーチ、ハーマン・ブーン(デンゼル・ワシントン)でした。当初は白人であったビル・ヨースト(ウィル・パットン)がヘッド・コーチであり、そのアシスタント・コーチとなる予定でしたが、「全人種が平等に扱われなければならない」と言うアファーマティブ・アクション法の施行と、世論の動きに後押しされた教育委員会はヨーストを降格させ、実績を持ったブーンをヘッドコーチに就任させる事を決定しました。
その3:いがみ合う両者
統合した当初、白人グループと黒人グループはお互いに心を許さず、いがみ合ってばかりいました。チームが一丸となるために向かったゲティスバーグ大学の合宿でもケンカが絶えず、チームとして機能しない日々が続きます。しかしブーンは「その怒りを勝負にぶつけろ」と選手たちに言い放ち、軍隊さながらの厳しいトレーニングを課すようになります。
その4:選手たちの意識の改革
合宿中のある朝、ブーンは生徒達全員を叩き起こし、ゲディースバーグの決戦場までランニングさせました。到着したそこは、南北戦争で多くの尊い若者の命が失われた歴史的な場所だった。そこでの話すブーンの言葉は若者達の心に強く深く響きます。ここからこの高校生選手たちの意識も少しずつ改革されていきます。
その5:徐々に形成されるチームワーク
その日を境に、チームは確実に大きく変わり始めました。やがてカルフォルニアから引っ越してきた一人の転校生ロニー・バース(キップ・パルデュー)が現れます。ヒッピーのような雰囲気を持つ、明るく自由なロニーはサンシャインというニックネームをもらいました。彼は、白人にも関わらず茶目っ気ある黒人のエースプレイヤー、ピーティーのルームメイトとなり、彼の肌の色にとらわれない態度も、またさらにチームメイトたちを一つにしていきました。
その6:街の大人たちの消えない差別意識
差別意識もなくし、チームワークを強くして合宿から帰った選手たちは街の大人たちが相変わらず根強い差別意識を持って生活しているのを目にします。またもバラバラになりかける選手たちでしたが、リーダー格のゲーリーやジュリアスは「コーチに頼りっきりじゃだめだ。もう一度一つになろう」と、試合前のウォーミングアップを自分達でダンスをすることを提案します。これにより、結束を取り戻した「タイタンズ」は順調に州大会を勝ち上がっていくのです。
その7:殿堂入り目前のヨースト
偏見を拭い切れない人々の反感も買ったこの混成チームは、北バージニア地区決勝で、町の有力者の指示から審判がわざと不正なジャッジを下すという不利な立場に追い込まれました。「タイタンズ」のヘッドコーチからアシスタントコーチとなっていた白人のヨーストですが、今までの実績を買われ、ここでブーンが敗れ解雇となり、君が殿堂入りになる、と権力者から告げられていました。しかしヨーストは「本当のことをばらす」と審判に八百長をやめるように言い、チームは逆転勝利。ヨーストは自身の殿堂入りを失いましたが、それよりもチームの勝利を選択しました。
その8:街の人々の意識の変化
チームは順調に勝ち抜き、いよいよ州大会の決勝へと駒を進めます。快進撃を続けるこの混合チームの若者たちのひたむきな情熱に、街の人々もいつしか心からの拍手と喝采を贈るようになっていました。しかし、決勝を控えた晩に、チームのエース格であった白人のゲーリーが交通事故に遭い、下半身不随になってしまいます。
その9:決勝戦「タイタンズ」の結束力
ヴァージニア州大会決勝で「タイタンズ」は前半0-7で劣勢に立たされます。ゲーリーのいない穴は大きく、「タイタンズ」の面々は諦めの雰囲気に包まれていました。しかし後半戦では、以前試合を放棄したことでスタメンから外されていた黒人のエース格ピーティーが代わって出場。彼の活躍にチームは結束を取り戻し、そして、見事な逆転劇でタイタンズは優勝したのです。この後全米2位となった「タイタンズ」は、人種を超えて多くの人に学びと感動を与えることとなりました。
いかがでしたか。
今回は『タイタンズを忘れない9つのあらすじ』友情が人種差別に勝つ!と題して、タイタンズを忘れないのあらすじを9つに分けてご紹介しました。土地によってはいまだに強く残る人種差別ですが、この映画では、そういったことよりも大切で大きなことがあることを私たちに証明してくれています。この記事を参考に、ぜひ一度『タイタンズを忘れない』をご覧になってみてはいかがでしょうか。
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まとめ
『タイタンズを忘れない』
友情が人種差別に勝つ!9つのあらすじ
その1:アメリカ国内の公民権運動
その2:黒人のヘッドコーチ
その3:いがみ合う両者
その4:選手たちの意識の改革
その5:徐々に形成されるチームワーク
その6:街の大人たちの消えない差別意識
その7:殿堂入り目前のヨースト
その8:街の人々の意識の変化
その9:決勝戦「タイタンズ」の結束力