『スリーパーズ』華麗なる銀幕スターたちに関わる9つの裏話

『スリーパーズ』華麗なる銀幕スターたちに関わる9つの裏話
1996年に公開された『スリーパース』は、復讐と固い友情に結ばれた4人の少年たちの悲しくも惹かれてしまうストーリーの映画です。非常にショッキングな内容もあり、表現する上で難しい箇所がたくさんある映画ですが、それを可能にしたのは高い評価を得ている俳優陣たちの演技のおかげです。今回は、難しい映画を作り上げた彼らについて紹介したいと思います。



 

『スリーパーズ』
華麗なる銀幕スターたちに関わる9つの裏話

 


1.複雑なパパ


主人公であるロレンツォ・カルカテラを演じたジェイソン・パトリック。魅力的な彼はこれまでに多くの有名人と噂がありました。そんな彼は未婚ですが、実は子どもがいるのです。元恋人であるダニエル・シュレイダーと別れるとき、養育費を請求しないのなら精子を提供すると申し出をし、ダニエルはこれを受けることに。

別れた二人ですが数年後に復縁します。その際ジェイソンは息子に心奪われ、後見人になることを願います。しかし、精子提供者には後見人や父親としての権利を主張することはできない決まりがあり、ジェイソンの意見は受け入れられませんでした。息子とは父親でありながらその権利は得られないという複雑な関係となっています。

 


2.遅咲きのスター


トミーを演じたビリー・クラダップは1968年生まれであり、年齢的に若いとは言えません。プロデビューが遅く、『スリーパーズ』がデビュー作となっています。本人は目立つことが好きではないようで、自身の宣伝活動は最低限に抑えているようです。しかし、演技力を認められ、年々出演作品が増えていることからそうも言ってられないかもしれませんね。ちなみに、Crudupはクラダップと日本では表記されていますが、発音はクルーダップの方が近いとか。

 


3.映画が大好きな俳優


ブラッド・ピットは映画に対する思いがとても強く、シネ・フィルとして有名な俳優の一人です。恋人との旅行でも映画のDVDは持っていったほど映画が大好きだとか。インタビューでも好きな映画作家や俳優の話題が出ると饒舌になるというのは、インタビュアーの間では周知の事実で、彼らは事前にブラッド・ピットの好きな映画作家や俳優を調べてインタビューに臨むそうです。俳優は彼にとって天職なのかもしれませんね。

 


4.才能溢れる少年


作中で少年時代のマイケルを演じたブラッド・レンフロは、幼少期に父親が麻薬に漬かったこともあり、非常に貧しい生活を送っており、両親の離婚後は祖父母に育てられ、決していい環境で育ったとは言えませんでした。ブレッドは幼い頃から詩や小説を書くことが好きで、また、その才能もありました。自らドラッグ禁止キャンペーンのCMシナリオを手掛け、自身も売り人役として出演する活動を行うなど、多才な少年だったことがわかります。

 


5.若くして消えた才能


ドラッグ禁止キャンペーンでの演技を見た警察官が、ブラッドに映画のオーディションを受けるよう勧めたことがきっかけに、彼は俳優としての人生を歩むことになります。デビュー後、その容姿から女性の支持を集めただけではなく、多くの人から演技を高く評価され、将来を期待された俳優の一人だったと思います。しかし、私生活では麻薬に手を出したり無免許運転や未成年飲酒で問題を起こしており、2008年にヘロインの過剰摂取が原因で、25歳という若さでこの世を去りました。

 


6.広い友好関係


トミーの少年時代を演じたジョナサン・タッカー。『スリーパーズ』を始め子役で俳優活動を開始し、その後は『ベロニカは死ぬことにした』などの話題作に出演しています。そんなジョナサンですが、自分の出演作品とは別に多くの映画やテレビドラマにゲスト出演しています。彼の高く評価された演技力、広い友好関係でなせることかもしれませんね。

 


7.悪役を悪役に


『スリーパーズ』で看守ショーン・ノークスを演じたケヴィン・ベーコン。彼は17歳から舞台に出ており、それから映画や舞台でキャリアを重ねていき、実話を元にした『フットルース』でブレイクしました。若い頃は青春映画を中心としたのスターとして、その後は存在感のある脇役や悪役を演じてきました。実力派俳優として評価されている彼の演じる悪役は、演技とわかっていても見ていて腹が立つほど。悪役を本当の悪役として演じられる数少なき俳優のひとりです。

 


8.デニーロ・アプローチ


『スリーパーズ』では重要な役を担ったボビー神父を演じたのは、誰もが知っているロバード・デ・ニーロ。子どもの頃から役者に憧れており、名門アクターズ・スタジオに通ったり各国を当たり歩いて演技の修業をした経験をもっています。このような経験と役作りにかける努力から生み出される演技は高く評価されています。

それゆえ、彼の徹底した役作りはデニーロ・アプローチと呼ばれ、『ドットファーザー Part2』ではシチリア島に住んでイタリア語をマスターした後、マーロン・ブランドのしゃがれ声を習得したり、『ミッドナイト・ラン』では実際の賞金稼ぎと行動してその仕事について知識を深めるなど、多くの逸話が残っています。

 


9.素晴らしき演技ゆえの障害


貪欲な役作りで演技力を高く評価されているロバート・デ・ニーロでしたが、その演技力ゆえに困ったことも。2005年に当時首相だったベルルスコーニが「著名なイタリア系移民」として表彰しようとしましたが、『ゴット・ファーザー』でイタリアにマフィアのマイナスイメージを植え付けたと一部の団体から抗議され、授与となりませんでした。

 

如何でしょうか。

『スリーパーズ』華麗なる銀幕スターたちに関わる9つの裏話ということで、出演者たちについて紹介しました。彼らの人柄や人生、こだわりがあってこそリアルな演技が生まれ、『スリーパーズ』という映画が完成したことがわかります。深い内容の映画なだけに何度も見ていただきたい作品です。この記事を読んで、俳優を見るとまた違った面白さがあるかもしれません。ぜひ映画を見直してみてください。

 
☆おすすめ映画☆
ブラッド・ピット
・Mr.&Mrs. スミス
・ベンジャミン・バトン 数奇な人生

ケヴィン・ベーコン
・フットルース
・アポロ13

ブラッド・レンフロ
・ゴールデンボーイ

ロバート・デ・ニーロ
・ゴッドファーザー
・ミッドナイト・ラン

 

まとめ


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1.複雑なパパ
2.映画が大好きな俳優
3.遅咲きのスター
4.才能溢れる少年
5.若くして消えた才能
6.広い友好関係
7.悪役を悪役に
8.デニーロ・アプローチ
9.素晴らしき演技ゆえの障害