紅の豚に思いを馳せる!サントラ曲7選

紅の豚に思いを馳せる!サントラ曲7選
ジブリ作品「紅の豚」は1992年に公開された作品で、ジブリアニメランキングでも9位となっていて、人気も高くよく再放送されている作品です。先日公開された「風立ちぬ」のように飛行機に思いをのせて作られている作品でもあります。

世界大恐慌時のイタリア・アドリア海が舞台で、空中海賊とそれを相手に賞金稼ぎで生きるブタの姿をした退役軍人の操縦士の物語で、当時の実際の出来事が描かれていてジブリ作品の中でもリアル作品です。最初は短編の予定が長編化になってしまったことでも有名な作品で、内容的にも大人向けの作品となりました。どこか懐かしく色々なことが考えられるものです。そんな作品の音楽を久石譲さんが監督としてつとめていて、アコースティックにこだわり、ほぼ70名のフルオーケストラで録音されたことでも有名です。サントラなども発売されていますので紹介しましょう。

・紅の豚サウンドトラック
「飛べねえ豚はただの豚だ!」劇中の音楽を収録したものになります。

・紅の豚イメージアルバム
「かっこいいとは、こういうことさ」宮崎駿監督のイメージ詩をもとに、当時のイタリアをイメージして録音されたものです。

・紅の豚ドラマ篇
「どうやったらあなたにかけられた魔法がとけるのかしらね」全ての台詞・音楽などを完全収録したもの。

そして本編では、加藤登紀子さんがジーナの声優を務め、挿入歌とエンディングを歌っています。そんなサウンドトラックから、7曲おすすめを取り上げてみたいと思います。



 


紅の豚に思いを馳せる!サントラ曲7選

 


その1:帰らざる日々


サントラの中でも一番人気の高い楽曲で、ピアニストの間で高い評価を受けている作品です。ジーナの店でポルコがディナー中に会話しているシーンで流れます。テーマ的メロディーのピアノソロで、後半はジャズっぽく最後はブルースになっていきます。

 


その2:セリビア行進曲


ポルコが武器屋に行くときにパレードでかかっている曲です。これも人気で曲のタイトル通り運動会などに使用されたりする方もいます。元気でパワフルな曲です。

 


その3:Friend


ポルコが映画を観ているシーンで流れる楽曲です。心地よいメロディーからだんだんと重々しくなっていきます。

 


その4:遠き時代を求めて


美しい音色と後半の転調が最高な楽曲です。アドリア海の空をポルコが飛び、それをジーナが眺めているキレイなシーンが思い出されます。

 


その5:Porco e Bella – Ending –


最後のシーン、エンディングを飾る曲で、フィオがポルコにキスをするシーンで流れる曲です。旋律は明るいのですが、懐かしさを感じさせ感動する曲です。ポルコへのジーナの愛を感じていただけたら幸いです。

 


その6:さくらんぼの実る頃


さくらんぼ実る頃 鳥たちは浮かれて歌うよ 誰かに恋して
愛する人の腕に抱かれて うれしさにふるえてた
君は赤く頬を染めて いつもよりずっときれいだよ

さくらんぼの耳飾り 燃える耳に飾る頃 どこかで聞こえる
手をつないで歩く二人によく似た さくらんぼの赤い実が
小道のそばで木の陰に しずくのように落ちる音

恋の終りおそれるなら さくらんぼの赤い実を 愛してはいけない
あふれるよろこびがいつかきっと 苦しみに変わるころ
愛をうたった鳥は去り 季節の終りを告げていく

さくらんぼ実る頃 心は今もゆれている あの日と同じように
傷ついたまま消えない思い出 胸の奥でふるえてる
どんなに時が過ぎても あの日の恋を忘れない

さくらんぼ実る頃 ムムム……
『紅の豚』より

『紅の豚』の挿入歌で、ジーナがフランス語で歌っていた曲です。元は1866年に発表されたテノール歌手アントワーヌ・ルナールが曲をつけ発表されたものです。シャンソンでも有名な楽曲となります。戦争や政府によって生活困難の状況下、苦しみや悲しみをのせて多くの国民に歌い継がれてきた曲となっています。ジーナ役を務めた加藤登紀子さんの曲です。

 


その7:時には昔の話を


時には
昔の話をしようか
通いなれた
なじみのあの店
マロニエの並木が
窓辺に見えてた
コーヒーを一杯で一日
見えない明日を
むやみにさがして
誰もが希望をたくした

ゆれていた時代の
熱い風に吹かれて
体中で瞬間(とき)を
感じた
そうだね

道端で
眠ったこともあったね
どこにも行けない
みんなで
お金はなくても
なんとか生きてた
貧しさが明日を運んだ
小さな下宿屋に
いく人もおしかけ
朝まで騒いで眠った

嵐のように
毎日が燃えていた
息がきれるまで走った
そうだね

一枚残った写真を
ごらんよ
ひげづらの男は君だね
どこにいるのか
今ではわからない
友達も
いく人かいるけど
あの日のすべてが
空しいものだと
それは誰にも言えない

今でも同じように
見果てぬ夢を描いて
走りつづけているよね
どこかで

『紅の豚』より
作詞.作曲 加藤登紀子

エンディングで流れる曲です。加藤登紀子さんが歌っていて作詞・作曲した曲です。彼女の楽曲の中でも人気の高い曲となっています。宮崎監督が同名で単行本化したことでも話題に。歌詞に聞き入ってしまい、昔話に花を咲かせたり、ふと口ずさみたくなる、そんな曲です。

 

如何でしょうか。

他にもいっぱい収録されていて7曲に絞るのが難しいのですが、「紅の豚」は映像はもちろん素晴らしいですし、ストーリーもすごくいいものです。大人向けの作品ではありますが、音楽をゆっくり味わってみてください。本当に音楽も魅力の一つです。数々のジブリ作品の音楽・北野武映画の音楽を監修している久石さんの音楽ワールドに浸ってみてください。すごい世界観と映像と音楽が合わさって、本当に素晴らしい楽曲ばかりです。

中でも使われているジャズやシャンソンを知る機会にもなります。加藤登紀子さんの歌声もすごくいいですし、世界観がすごく現れます。歳を重ね観ていくとまた違った雰囲気をもつ映画作品です。ジーナのような大人の女性に憧れたり、ポルコの姿をただの豚として見るのではなく、カッコイイ一人の男性として観れます。サントラは本当に酔いしれる楽曲集ですので本当にオススメです。イタリア世界にも酔いしれてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ


紅の豚に思いを馳せる!サントラ曲7選

その1:帰らざる日々
その2:セリビア行進曲
その3:Friend
その4:遠き時代を求めて
その5:Porco e Bella – Ending –
その6:さくらんぼの実る頃
その7:時には昔の話を