『スリーパーズ』男たちの復讐と友情劇!9つの見所

『スリーパーズ』男たちの復讐と友情劇!9つの見所
1996年に公開された『スリーパーズ』は仲のよい4人の少年たちがある事件を元に輝かしい少年期を失い、その後の人生を大きく狂わせて復讐の道へ走っていくストーリーです。少年時代に受けた深い傷がその後の人生をどのように歪めてしまうのか、たったひとつの悪戯心で人生はこんなにも狂ってしまうのか。今回は人生の怖さを感じる『スリーパーズ』について紹介したいと思います。

※以下、ネタバレおよび虐待に関する記述があります。



 

『スリーパーズ』
男たちの復讐と友情劇!9つの見所

 


1.4人の少年


1960年代のマンハッタン西側はヘルズ・キッチン(地獄の調理場)と呼ばれ、貧しい地区。そこに、リーダー格のマイケル(ブラッド・レンフロ)、気が強くやんちゃなジョン(ジェフリー・ウィグダー)、本を読むのが好きなショイク(ジョー・ペリーノ)、控え目なトミー(ジョナサン・タッカー)と性格がバラバラながらも仲が良く、いつも一緒にいる4人の少年がいました。彼らのよき相談相手であるボビー神父(ロバート・デ・ニーロ)に見守られる中、毎日をやんちゃながらも年頃の少年らしく過ごしていました。

 


2.悪戯ではすまされない


ある日、4人で訪れたホット・ドッグ屋台で、マイケルは代金を払わずに逃げてしまいます。店主がマイケルを追いかけている間に他の3人に屋台を地下鉄の入口の階段に運び、それを落としかけようとして店主をからかうつもりが、支えきれず屋台は落下。通りかかった男性に大怪我を負わせてしまい、4人はウィルキンソン少年院に収容されてしまいます。

 


3.少年院で待っていた仕打ち
箇条書き3小タイトル挿入


少年院で4人を待っていたのは恐ろしく残酷な仕打ちでした。班長のノークス(ケヴィン・ベーコン)と看守たちは、昼間は彼らのことを殴るなどの暴行を加え、夜は性欲の捌け口として性的虐待をしました。どんなに抗おうとも大人に勝てるわけもなく、出所の日まで続いた暴行と虐待は4人の心に深い傷を負わせました。

 


4.最悪な再会


時は流れ、成人した4人は別々の道を進んでいました。ロレンツォ(ジェイソン・パトリック)は新聞記者、マイケル(ブラッド・ピット)は検事、そしてジョン(ロン・エルダード)とトミー(ビリー・クラダップ)はやくギャングざに身を落としていました。ある日、ジョンとトミーは入店した先でノークスに再会し、怒りを抑えきれない二人はノークスを射殺してしまい、逮捕されます。

 


5.今こそ復讐を


ジョンとトミーがかつて自分たちを辱めたノークスを殺したと知ったロレンツォとマイケルは、裁判で二人を無罪にし、残りの看守たちにも復讐する計画を企てます。裁判のシナリオは検事であるマイケルが書き、ロレンツォはそれを実行するべく様々な人に手を回していきます。職業も立場も違う4人ですが、そこには昔と何一つ変わらない友情がありました。

 


6.静かに進む復讐


ジョンとトミーを無実にするべく準備を進める中、残りの看守にも復讐はされていました。裁判に証人として出廷した元看守は虐待をしていたことを暴かれ、別の看守は汚職で逮捕。また、ある看守は少年院でギャングの息子を殺したことをその兄に密告され、殺されました。ロレンツォとマイケルはシナリオ通り、着実に復讐は行われていったのです。

 


7.打ち明けた過去


マイケルのシナリオは完璧でした。しかし、ノークスを殺した日のジョンとトミーアリバイが必要でした。そのためにロレンツォは自分たちの良き相談相手だったボビー神父の元を訪れ、偽の証言をしてほしいと頼みます。嘘の証言など出来ないと神父は断りますが、ロレンツォは神父に今まで隠していた忌まわしい過去について打ち明けます。そして、最後の判断を神父に委ね、彼の素を去ります。

 


8.神父の決断


最終弁論の日、神父は証言台に立ち、事件当日はジョン、トミーと一緒だったと偽の証言をしました。聖職者の彼が嘘をつく。そこに行きつく葛藤ははかり知れません。神父の証言もあり、2人には無罪の判決が下されました。彼らは完璧に美しく復讐を成し遂げたのです。

 


9.その後


復讐を遂げた4人は、子どもの頃のようにテーブルを囲んで楽しげにお酒を飲みかわします。そして朝になるまで歌い、語り明かしました。しかし、これが、4人が集まった最後の夜になったのです。ジョンとトミーは30歳を迎えることなく、数年後この世を去ってしまいました。

 

如何でしたでしょうか。

少年たちの友情と復讐を描いた『スリーパーズ』ですが、たとえ間違った方向でも決して崩れることのない友情に惹かれてしまった方も多いのではないでしょうか。殺人はいけないことです。しかし、彼らのしたことが間違いだと切り捨てることも難しい。最後に4人集まって笑い合うシーンを見て、何が正しいのかわからなくなりますし、見方によって答えは色々あると思います。色々と考えさせられる『スリーパーズ』ですが、この記事を読んで少しでも興味をもっていただければ幸いです。

 

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まとめ

『スリーパーズ』
男たちの復讐と友情劇!9つの見所

1.4人の少年
2.悪戯ではすまされない
3.少年院で待っていた仕打ち
4.最悪な再会
5.今こそ復讐を
6.静かに進む復讐
7.打ち明けた過去
8.神父の決断
9.その後